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新型コロナウイルスの影響で様々な国や地域でマスクの着用が義務付けられています。イギリスなどのように銀行やスーパーに入店する際にマスクをしなければいけないという一部の場所では、強制されます。
以前の記事で、フィンランドではコロナが現在収束しているような状況だと述べました。しかし、秋になって、コロナウイルスで定められた制限が次々と解除されて、新しい危機が出てきています。このため、フィンランドの保健福祉研究所はマスクの着用に対する案内を厳格化することを検討しているのだそうです。
秋になるとフィンランドはどうなるか
フィンランドでは7月末まで、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いている様子でした。感染者が出ていたものの、数が少なくて、クラスターの発生のニュースも報道されませんでした。コロナウイルスの検査のために閉鎖されていた病院も8月から再開されました。
そのほかにも、ウィルスの影響で閉鎖された店舗、博物館、図書館、プールやジムなどが次々と普段通りの営業に戻っています。もちろん消毒液が置かれており、しっかりと感染防止対策が整っていますが営業時間は通常通りに戻った場所が多いです。
全国へ対する在宅勤務の推奨も7月末に終わっています。職場によっては自宅から勤務を続ける企業もあれば、8月から在宅勤務をやめた会社も多いです。あと1週間ほどで小中高の秋学期も始まるので、通勤する人や学校へ通う人も出てくるのでバスや電車などの公共交通機関を利用する人が必ず増えます。
ですので、秋になると人同士の接触が増加します。
さらに、感染状況はすでに7月とは大きく変わっています。7月末まで夏休みだった会社員は職場へ戻り、バスや電車を使う人が一気に増えました。この影響なのか、昨日の感染の数は全国で22件でした。1週間前の1日10件ほどの状況に比べると、危機感を感じてしまいます。
感染者数は実は、先週から水面下で増えています。ヘルシンキ地域では先週、49件の感染を確認されました。7月の一番低い時には16件でした。そして、今週の感染者の数は金曜日の午後の時点ですでに100件を超えています。
統計を見ても、感染の数が明らかに増加傾向に変わっています。第2波は来ているのかもしれません。
在宅勤務や夏休み明けのほか、海外旅行の制限緩和の影響もあると見られます。7月13日に海外旅行に関する制限は広く緩和され、観光客が増えたようです。
マスク推奨とはどういうことなのか
他の国でも夏が秋に変わり始めたタイミングで、感染が増えたことがあります。このようなことはフィンランドでも起き始めていますので、保健福祉研究所の「THL」はマスク着用の推奨を検討しているだそうです。
詳細はまだはっきりされていませんが、今まで公開された情報によると、以下のことが説明されています。
すべての方が外出される際に、マスクを義務付けられるわけではありません。義務付けよりもあくまでも推奨という形になる可能性が高いです。さらにTHLの社長によると、今のところ最も意識されているのは公共交通機関を利用する際の混雑した時間帯です。
THLの社長は、他人と1〜2メートルの距離を保てない場所ではマスクの着用が推奨される可能性があると言っています。
ということは、マスク着用の呼びかけが行われたとしても、おそらく混んでいるバスや電車、地下鉄などに限ってのことになるかもしれません。
さらに、地域に限ったマスク着用推薦の可能性もあります。感染が多い場所に限って推奨される可能性があるとTHLの社長が言っています。
マスクの問題点
マスクに慣れた国の人からすると、マスクをするのが当たり前かもしれません。日本にも、コロナウイルスが流行っている中に混雑した電車に乗ったら当然のようにマスクをする人が多いと思います。
しかし、フィンランドは違います。マスクを付ける習慣が全くありません。
コロナウイルスの感染拡大が始まる前にフィンランドでインフルエンザ予防や花粉対策にマスクをしたら、おそらくとても変な目で見られました。マスクをしたら怖い病気でも持ってるのではないか、と思ってしまいます。花粉対策として日常的にマスクを使うことはないです。
ただし、フィンランドもコロナウィルスでマスクが少しだけでも一般化しています。自分の健康や他の人の健康を守るためにマスクをしている人が少しずつ増えて、マスクという言葉もようやくフィンランド語で定着しつつあります。マスクは普通のスーパーでも買えるようになりました。
では、問題はどこにあるでしょうか?
問題はマスクの値段です。
フィンランドでマスクを買いたかったら、マスク一枚で1ユーロ以上の値段が付きます。1枚で125円以上ということです。これよりも高いマスクも販売されています。
仮に電車やバスに乗っているときだけに使っても、仕事の行き帰りだと1日マスク2枚以上が必要です。子供がいる家族の場合は、この数は何倍かになります。さらに、仕事中や学校の中でもマスクを付けることになると、1日2枚では済みません。
日本でもマスクが一時的に高価格になりました。フィンランドの店によると在庫状況も良いそうで、マスク不足が起きていません。それにもかかわらず、マスクが高いです。
さいごに
北欧のフィンランドでも油断すると新型コロナウイルスの第二波がきてしまう可能性があります。もしかすると、水面下では、すでに感染拡大しており、数週間、数ヶ月後には、多くの感染者が出てしまう懸念もあります。経済活動のために実施された制限をいずれ解除しなければいけませんが、解除のタイミングは早すぎたかもしれません。次の2週間くらいで感染拡大の状況はどうなるかは重要になってきます。
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