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フィンランドは今、コロナウイルスで大パニックになっています

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新型コロナウイルスが感染拡大する中、世界のどこの国でも色々な処置や予防対策が実施されています。日本ではなんとなく状況が落ち着いたと言う人もいますが、フィンランドではパニックが始まったばかりです。政府も思いがけない対策をとっていて、フィンランド人の私にとっては非現実的な毎日になっています。まさかフィンランドでこのようなことが起きるとは思わなかったです。

政府が今まで発令されたことがない緊急事態措置権限法を発令

緊急事態措置権限法はフィンランドで「Valmiuslaki」といって、緊急事態でしか使えない法律です。この法律によって、人権に当たることに対しても制限ができるので、人の行動を制限することが可能になります。今まで過去に一度も発令されたことがなく、かなり深刻な状況でないと使われない法律です。

しかし、コロナウイルスが流行る中で政府はこの法律を使うという決断を突然発表しました。フィンランド人の私は恥ずかしながらも、そのとき初めてこの法律のことを知りました。

政府によると、今回この法律を発令した理由はコロナウイルスとその影響での経済危機にあるからだそうです。おそらくですが、人の移動を制限することや、学校を休校にするということが重要な理由になったのだと思います。緊急事態の法律になっていなければ、学校を政府命令で休校することができないそうです。国民の移動や旅行なども制限できないとのことです。

70歳以上の人は人と接触しないように

フィンランド政府は先日、次のような指示を発表しました。

「70歳以上の方は可能な限り、他の人と接触しないように義務づけます。」

要するに、コロナウイルスに最も弱いと言われている年寄りは人と接触しないようにと指示されています。罰金を科されるほどの命令ではないのですが、必要以外の外出が事実上禁止されています。食料品を買うのも、他の人に頼むことができるならそうするべきだと言われています。

さらに、フィンランドの首相、マリン・サンナによると、国民がこの制限を守らない場合には、フランスなどのように外出禁止にすることもできるそうです。フランスでは仕事、食品の買い物、病院以外の外出は完全に禁止されています。

10人以上の集まりを禁止、国境を封鎖などの色々な対策

元々は500人以上の集まりだけが禁止されていましたが、今は10人以上の集まりも禁止されています。コンサートはもちろん、個人での誕生日会や結婚式、お葬式なども10人以上が集まったら法律に違反することになってしまいます。集団での運動や趣味などもダメです。

他にもウイルスの感染拡大の対策がされています。下にいくつか例を挙げます。

・フィンランドの国境が3月19日から封鎖され、入国できる人はフィンランド人のみです。

・海外から帰ってくるフィンランド人は14日間、家で隔離することが推奨されています。フィンランドに帰った途端にスマートフォンなどの携帯電話にこの隔離についての案内メッセージが自動的に届きます。

・リモートワークやテレワークができる人は自宅から仕事をすることが強く推奨されています。

・電車やバスの本数が減らされています。

・国の図書館、劇場、博物館、運動場などが閉鎖されています。私立や教会の施設も閉鎖するようにと呼びかけられていますが、まだ空いている場所もあります。レストランやカフェはまだ平常通り空いている店が多いですが、客が少なくて困っているようです。 

さらに「ソーシャルディスタンス」、社会的距離を取るように求めている。フィンランド人は普段からも知らない人とあまり親しくないことで有名ですが、いつもよりも人と人との距離を保つことが求められています。散歩に行くときや、スーパーで買い物するときも、いつもより人と距離を取るようにしている人が多いと感じています。そして、フィンランドでは普段マスクを使う人は基本的にはいませんが、マスクをつけているフィンランド人も増えています。

さいごに

新型コロナウイルスの感染拡大の中、世界の各国が様々な対策をしなければなりません。フィンランドも400件以上の感染が確認されていますので、今後も適切な対策を取らなければなりません。国境を封鎖し、人が必要以外に人と接触しないように指導されています。

小さな田舎町に住んでいる私にとって、このような措置が怖くて、信じられないことが多いです。図書館に行けないことや、大切な祖母に会えないのがとても寂しい上に、外に出ること自体が禁止されるのが正直怖いです。毎日人が1人もいない自然の中で散歩するのが私にとって唯一の息抜きやリラックスになっています。このようなパニックが起こってしまい、完全に外出禁止にならないように祈っています。コロナウイルスが一刻も早くこの世界からなくなりますように。

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