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フィンランドのサウナの楽しみ方

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日本でも最近流行っているサウナ。実はフィンランド由来のものだと知っている人も多いと思いますが、フィンランド本来のサウナの楽しみ方まで知っているでしょうか?

この記事ではフィンランドでのサウナの楽しみ方、サウナの意味や歴史などを説明して行きます。ついでに私のサウナ経験についても少し話そうと思っているので興味がある方はぜひ最後まで読んでください。

フィンランドのサウナはそこまで暑くない

日本のサウナに慣れている人はフィンランドでサウナに入ると「あれ?暑くなくない?」と思うかもしれません。なぜかというと、フィンランドのサウナは日本の一般的なサウナより暑くないからです。日本では90度〜100度ほどの温度が一般的なのに対して、フィンランドではおよそ60~80度が一般的です。

十分暑くないと思う人がいるかもしれませんが、フィンランドではゆっくりのんびりリラックスするのがサウナの目的です。暑さに耐えるだけではなく、家族や友達と話したりして時間を過ごしながら温まるというフィンランド流の楽しみ方も良いかもしれません。

石に水をかける習慣「löyly」

「Löyly」(ロウリュ)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?フィンランドでは、サウナストーンに水をかけることがとても大切な習慣になっています。サウナストーンとはサウナのストーブに乗せてある石のことで、そこに水をかけることによって蒸気が発生します。この蒸気で湿度と温度が調整されます。

要するに、サウナに入って暖まるのを待つだけでなく、水をかけて蒸気を発生させて調整するということです。日本に比べて温度が低い分、蒸気で汗をかくという感じです。フィンランドのサウナに入って「あんまり暑くないなあ」と思ったら、ぜひ「löyly」をやってみてください。(ただし、水を連続でかけすぎると非常に熱くなって耳が取れそうなほど痛いのでそこだけは気をつけましょう(体験談))

休憩を入れて何回も入る

日本と同じように、サウナに入るときは何分間か入って、出て休憩して、再び入るということが基本です。入る、出るの繰り返しで長くサウナを楽しめることができます。

さらに、この休憩時間に湖、池、または海に入ることもフィンランドではよくあります。特にコテージのような場所だとおそらく水辺なのでサウナを出てすぐに湖などに入ることができます。真夏でもサウナから湖に入るととても涼しく感じることができ、気持ちいいです。真冬でも氷に「avanto」(アバント)と呼ばれる穴が空いていたら入ることができて、バランスよくサウナを楽しむことができます。

近くに湖や池、海などがなかったら冬には雪に入ることも大のおすすめです。この間日本人の友達とサウナに入ってみましたが、その友達は雪に飛び込んだり、自分の体に雪を付けたりしていました。フィンランド人の私にとっては少しハードルが高かったですが、友達はとても楽しんでいた様子でした。(「寒い」、「冷たい」と何回も言っていましたが笑)

ちなみに、コテージのような人がいない場所だと裸のまま外に出てもいいですが、そのほかの場所は水着で出るかと思いますのでご注意ください。

サウナの飲み物や食べ物

日本だとありえないと思いますが、フィンランドではサウナで食べることや飲むこともあります。サウナから出たら水を飲むことが体のために大切ですが、サウナを出てからだけでなく、サウナの中でも飲んだりします。キンキンに冷えたビールやコーラなどをよく飲みます。さらに、ソーセージなどの食べ物をサウナのオーブンで焼いて食べることもあります。

(ボックス:サウナで汗をかくことによって体が乾燥します。さらに、お酒も体を脱水状態にするので、サウナに入りながらお酒を飲むときは水分補給に注意しましょう。フィンランドではサウナとお酒のコラボで大変な思いをした人が少なくないです。サウナの中で酔っ払ってしまうのも危ないので、お酒を飲み過ぎないように気をつけてくださいね。)

フィンランドのサウナはリラックスする場所

最近日本人の友達とサウナに入りましたが、サウナに対する意識があまりにも私と違っていてびっくりしました。私の勝手な解釈も少し入っていますが、この友達にとってサウナは「どのくらい暑さに耐えられるか自分や他人と勝負する」というような場所のようでした。苦しくてもサウナから出ないで頑張って、具合が悪くなってしまうまで我慢できたらいいというような感じです。

時間を決めて耐えることや、前入ったっときより少しでも長くサウナを耐えるように頑張るといったことは、フィンランド人の私からするとあまり理解できません。フィンランドでもサウナコンテストというようなものがありますが、それを除いて、サウナはリラックスするために入ります。体を温めて溜まった疲れをとって、緊張をほぐして、完全にリラックスするというような場所です。

ちなみに、サウナを出る時の目安として〇〇分経ったら出ると決めることは。とても危険な行為です。暑くて息苦しくても決めた時間まで耐えるというのは、命の危険がある上に、健康的な効果なども全くなく、意味がないと思います。フィンランドでも同様の我慢比べで死者が出ているので、止めることを強くおすすめします!

サウナは一緒に楽しむ

日本の友達とサウナについて話していて「友達の集団や家族と一緒に入る」と言ったところびっくりしましていました。私は逆に「一人で入るの?」と呆然としました。フィンランドでは、家族や友人とサウナに入るのが一般的です。一人暮らしで家にサウナがついていたらもちろん一人で入ることもありますし、水泳がてらにプールのサウナに一人で入ることももちろんありますが、私のように一回も一人でサウナに入ったことがないという人も多いです。

要するに、サウナにはお風呂のように一人ずつで入るのではなく、家族みんなで同時に入ることが多いです。家族で家に入る以外では、友達とパーティーしていて入るとか、大学のパーティーでみんなでワイワイしながら入ることもあります。冬場の寒中水泳用プールのサウナも、ひとりで入ったとしても、常連客同士で会話で盛り上がることが多いです。

フィンランドのサウナの伝統や礼儀

先ほどサウナは友達とワイワイ入ることもあると言いましたが、昔の伝統ではサウナは静かな場所でした。特にクリスマスのような特別な日には話していけないというようなルールもかつてはあり、ワイワイ騒ぐような場所とは程遠いイメージでした。現代にはお酒を飲んで楽しい会話をしながらサウナを楽しむ人が多いですが、たまには伝統的な作法に則って、静かなサウナタイムをインジョイしてみるのもいいと思います。

さらに、サウナは性的な場所というイメージを持っている人がもしかするといるかもしれませんが、このような考え方はフィンランドにはありません。確かに裸、もしくは裸に近い格好で入る所ではありますが、フィンランド人にとってのサウナは身体的にそして心身的に癒されるための場所です。(裸になったとしても)伝統的には教会にいるかのように振る舞うべきだとされていました。「清める」ための場所としてもされています。

サウナ帽子は意外とかぶらない

日本だとフィンランド人のみんなはサウナに入るときにサウナ帽子をかぶるというイメージがあると思いますが、これを楽しみにしている人には残念なお知らせがあります。実は、フィンランドではサウナ帽子をかぶることがあまりありません。

私は子供の頃から毎週サウナに入っているので数えきれないほどサウナに入ったことがありますが、サウナ帽子を一度もかぶったことがありません。サウナ帽子をかぶっている人も、日本のテレビでフィンランドのサウナを紹介している時に見ただけで、生で見たことは一度もありません。サウナ帽子がないというわけではないですが、私の経験上ではあまりかぶらないし、私の家族や友人では持っている人も少ないです。

少し調べてみましたが、サウナ帽子をかぶることは元々中央ヨーロッパの習慣で、特に昔のドイツでは一般的だったそうです。さらにロシアで頭を守るために帽子をかぶっていたそうで、いまだにロシアのサウナ文化の1つとして帽子をかぶるそうです

最後に

長々とフィンランドのサウナの楽しみ方や伝統について語りましたが、どうだったでしょうか?日本のサウナの楽しみ方と違う点がいくつかあるので面白いですね!サウナの楽しみ方には正解や不正解はないので、自分が好きなように入ればいいと思いますが、くれぐれも無理をしないように注意していただければと思います。

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